NHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜午後8時)の最終話「青春はつづく」が26日に放送され、世帯視聴率が11・2%(関東地区、速報値)だったことが27日、ビデオリサーチの調べで分かった。

同ドラマは、日本資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一の生涯が描かれた。主演は吉沢亮が務めた。最終話は、老年になっても走り続ける栄一は、ワシントンの軍縮会議に合わせて再び渡米し、移民問題など悪化した日米関係の改善に尽力する。一方、栄一の後を継ぐ決心をした孫の敬三(笠松将)は、銀行員となり、経験を積むため渡英する。そんな折、関東大震災が発生。周囲の心配をはねのけ救援の最前線に立った栄一は、内外の実業家に寄付を呼びかけ資金を集める。また中国の水害に対しても、自宅からラジオを通じて募金への協力を呼びかけるが、満州事変が発生。救援物資は受け取りを拒否されてしまう。それでも栄一はあきらめず、病床から自らの思いを伝えつづけ、91歳の生涯に幕を下ろした。

91歳で亡くなるまでを演じた吉沢は最終回を前に、一年を通じて同じ役を演じて生まれた変化について「年相応のところからかけ離れたところまで長い間演じていたので、人間としても成長できていれば」。また「大河の主演としてうれしい思いをたくさんしたけど、つらい思いもたくさん経験して、めちゃくちゃ生きてるなと思った時間だった。こんな刺激的な現場にはそうそう出会えるものじゃないと、一生言ってそう」と語っていた。