NHKは26日、「ガッテン!」(水曜午後7時30分)が2月2日の放送をもって終了することを発表した。27年の歴史に幕を閉じる。

健康をテーマにさまざまな実験を行い、世の中の健康志向とリンクして人気となった同番組。現在は“常識”として認知されている情報を、同番組が先駆けて発信することも多かった。

99年11月放送の「血液サラサラ!タマネギ料理術」では、さまざまな実験を通しタマネギが血液をサラサラにさせる効能を持つことを証明。水にさらしたり熱を加えたりしたタマネギではなく、スライスしたあと放置すると、酵素反応が進行して血液をサラサラにすることなどが紹介された。特に番組内で取り上げた「タマネギ万能ドレッシング」は反響が大きく、放送終了後、同局にレシピの問い合わせが殺到したという。平均世帯視聴率は22・6%を記録し、一気に番組の知名度を高めた。

また、18年11月放送の「スプーン1杯でカラダが激変!? 食べるアブラの新常識」では、えごま油の効能を紹介。必須脂肪酸の「オメガ3脂肪酸」を多く含むえごま油を1日スプーン1杯摂取することで体重を減らす効果があるほか、中性脂肪の値を改善、心筋梗塞のリスクを下げることなどを報告した。番組で取り上げたものが品薄となる“ガッテン現象”はおなじみで、放送後はえごま油がスーパーで軒並み売り切れになるなど、反響は大きかった。酒かすやゼラチンなども、番組で紹介後は入手困難となった。

一方で、効能を追求した結果、薬品を本来と異なる使用法で使う印象を与えたとして謝罪したり、専門家から反論を受けたケースもあった。しかし、これらも番組の“ガチ”な実証、実験を示す一面ともなった。

同番組は95年に「ためしてガッテン」としてスタート。落語家立川志の輔と小野文恵アナウンサーらが出演し、16年に現タイトルとなった。

最終回の2月2日は「しつこい目のぼやけ 気づいて!本当の原因解明SP」。「目のぼやけ」の原因や新たな病気の可能性などについて探る。