女優小松菜奈(26)が5日、東京・千代田区の丸の内ピカデリーで行われた主演映画「余命10年」(藤井道人監督)の公開記念舞台あいさつに出席した。

映画は4日から全国公開されており、反響について「本当にうれしいですし、ちゃんと届いてほしいものがしっかりと届いているんだなという気持ちです。やっと自分たちの手元から全国に染み渡って、すごく幸せだなと思いました」と語った。

同作はSNSを中心に話題となり、ベストセラーとなった同名小説が原作。小松は20歳で難病を発症し、余命10年となった高林茉莉(まつり)役を演じた。撮影は四季の情景を映し出すために約1年間かけて敢行。完成後の試写を見たあとは同級生の恋人役として共演した坂口健太郎(30)とすぐに連絡を取り合ったことも明かした。「(映画が)本当に素晴らしくて。試写が終わったあとに、お互いに電話しない?って感じで感想を話して。今までの作品ではなかったことなので、本当に素直にこの作品に出合えて良かったなと思いました」。

イベントの最後には、原作小説の著者で、余命10年の難病と闘いながら17年に他界した小坂流加さんの両親からサプライズで手紙を贈られた。出演者らへの感謝の言葉がつづられており、小松は「メッセージはダメです」と涙。イベント中に「小坂流加さんに一番届けばいいなと、みんなで1年間撮影も頑張ってきました」と語っていただけに「その手紙、コピーして(自分に)ください。家宝にします」と話した。

小坂家との交流については「みなさん本当に優しくて、かけてくれる言葉や優しさに背中を押してもらえましたし、かけがえのない時間を過ごさせていただきました」と振り返り、来場者へ「これからも末永くこの映画が愛してもらえるように、周囲の人に感想を広めてもらえたらいいなと思います」と語った。

舞台あいさつには小松と坂口のほか、山田裕貴(31)、奈緒(27)、藤井監督も出席した。