日向坂46が3月31日、初の東京ドーム公演「3回目のひな誕祭」の2日目となる千秋楽公演を開催した。改名前のけやき坂46(ひらがなけやき)時代から目標に掲げ、2度の延期を経て実現した夢のステージ。同所フルキャパシティーとなる1公演約5万人、2日間で約10万人を動員した。

冒頭、加藤史帆(24)が「東京ドーム、いっくぞー!」と叫び、ファーストシングル「キュン」で開幕した。キャプテン佐々木久美(26)は「本当にこの日を楽しみにしていました」と喜びを伝え、「2日目にして最終日。本当に早いね。今日もおひさま(ファン総称)の皆さん、ぎっしり(満席に)してくださっていてありがとうございます! 今日はお祭りに来たと思って、一緒に盛り上がっていけたら最高です!」と呼び掛けた。

昨年6月下旬から体調不良のため一時活動休止していたエース小坂菜緒(19)がステージに復帰した。「皆さんお久しぶりです」とあいさつし、「またここに戻って来られてすごくうれしいです。少しずつのスタートにはなるんですけど、ここから頑張っていきますので応援よろしくお願いします」と頭を下げた。大きな拍手を浴びた。

この日は「おいで夏の境界線」「抱きしめてやる」などけやき坂46時代の楽曲と、「ソンナコトナイヨ」「ってか」など日向坂46の楽曲を次々と披露した。

16年5月にグループ活動をスタート。18年6月に「走り出す瞬間」でアルバムデビュー。収録曲「約束の卵」は東京ドームへの思いを歌った楽曲だ。19年2月に日向坂46に改名。20年12月に開催予定だった東京ドーム公演はコロナ禍で2度延期となったが、1年3カ月を経て、ようやく開催にこぎ着けた。同所でのフルキャパシティーライブは20年2月のPerfume以来となった。

高本彩花(23)は「東京ドームのライブが楽しすぎて、お母さんに電話しちゃった」と無邪気に笑い、「この景色をこれから先もずっと見ていきたいと思いました!」としみじみ語った。「誰よりも高く跳べ!2020」では、佐々木久美が「東京ドーム~跳べ~!」と指をさして絶叫し、最高潮に達した。

フルキャパシティーとはいえ、新型コロナウイルス感染対策で観客の声出しは禁止されていた。佐々木久美は「また来よう! 今度はコールできるように」と願った。「この約束の場所で皆さんとお会いできて幸せでした。皆さんがいなくては、ここまで来られなかったと思います。これかもずっとおひさまでいてください!」と呼び掛けた。

アンコールでは、7枚目シングル「僕なんか」(5月11日発売)をサプライズで初披露した。センターは3作ぶりに小坂が務めた。佐々木美玲は「こさかな(小坂)が帰ってきて、ひよたん(休演した濱岸ひより)も含めて一緒に、心のこもったパフォーマンスをお届けできると思うので、7枚目シングルも楽しみにしていただければと思います!」と笑顔でアピールした。

佐々木久美は「まだまだ私たちは3年目で、これからかなえたいことも行きたい所もたくさんあるし、『約束の彼の地』と歌い始めていた時はここがゴールなのかなって思っていたけど、今日ここがまた新たな出発の場所となりました」と説明。「ここからまた新しい場所を目指して、皆さんと一緒に夢をかなえ続けていきたいと思います。これからも日向坂46をよろしくお願いします」と誓いを新たにした。【横山慧】