TUBEが3日、横浜スタジアムで、夏恒例の野外ライブ「TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2022 Reunion」を開催した。有観客での同スタジアム公演は3年ぶり。通算33回目となり、同所最多公演記録を今年も更新した。

ライブは「だって夏じゃない」でスタート。ボーカル前田亘輝(57)らメンバーは4人乗りの特製三輪車で、バックステージから中央ステージまで登場。オープニングからファンを笑わせて乗せる、TUBEならではの演出だ。続いて「さよならイエスタデイ」「夏だね」を披露した。

前田は「ようこそ。3年ぶりだよみんなー。集まることができました。ありがとう。今日はできなかった35周年を祝おうと、代表曲ばかりを連ねてやっていこうと決めました。2週間前からリハーサルを始めて、途中で(新型コロナウイルスの)感染者も出て、不安でしたけど、乗り越えてここに立っています。みんなと会えてうれしい。まいたぜーっという構成になっています」とあいさつした。

「夏を待ちきれなくて」「夏を抱きしめて」「Beach Time」など、ハマスタスペシャルメドレーを編成。前田は「やりそこなった35周年」と強調。ヒット曲ばかりを並べるた構成は、ファンの心情のツボを押さえ、会場はボルテージが最高潮に達した。

TUBEは今夏、オフィシャルTikTokアカウントを開設。歌ってみた動画などを投稿してきた。今公演のために「夏の歌うま」を募集し、2000通以上の応募の中から選ばれたファン2組をステージに上げて「シーズン・イン・ザ・サン」を歌うなど、新しい試みも取り入れた。

横浜スタジアムはTUBEにとってアマチュア時代から憧れのステージ。前田は「甲子園球場と合わせてホーム的な感じかな。夏のツアーの最後が横浜スタジアムで、締めくくりの場所。夏が終わるという感覚です」と話す。さらに、プロ野球横浜ベイスターズは同球場で先月末まで本拠地17連勝を記録し「番長(三浦監督)にもメッセージを送ったよ。クライマックスに出たら応援にいくからって」と話した。

ライブは、恒例の噴水や炎、パワフルなダンサー、打ち上げ花火などの特効ショーで盛りだくさん。

コンサート終盤、前田は、この2年間で、痔(じ)の手術を受けたことや、腰や首にあらたなヘルニアが見つかり、足がしびれるなど満足に動けなかったことを告白。「コロナ禍もそうですが、個人的には苦しんだ2年間でした。理学療法士さんをはじめ、いろんな方のご協力のもと、こうしてステージに立つことができました」と話し「傷だらけのhero」を歌い上げた。

アンコールのラスト曲「あー夏休み」まで全19曲を披露。これでもかというヒット曲も網羅で、3万人の観客を満足させた。【竹村章】