福山雅治(53)が2日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた主演映画「沈黙のパレード」(西谷弘監督)大ヒット御礼舞台あいさつに登壇した。07年10月期にフジテレビ系で始まった連続ドラマから始まった「ガリレオシリーズ」15年の歴史の中で、作品が人の人生を変えていると語り、喜んだ。

「ガリレオシリーズ」は、福山演じる帝都大教授の湯川学が、大学時代の親友で警視庁捜査一課の刑事・草薙俊平と後輩の内海薫から依頼され、不思議な事件を解明する物語。湯川は事件について仮説を立てて、それを実験で実証するのも作品の1つのウリだ。福山は自身のラジオ番組になどに感想、反響があったことを明かした上で「小学1、2年生からテレビシリーズを見て、科学者になったという人がいた」と語った。さらに、シリーズを代表するテーマソング「vs.~知覚と快楽の螺旋~」の名を挙げ「数学、物理が嫌いだったのに、頭の中でバーサスを流したら勉強がはかどり、大学に受かったという人がいた」とも語った。

この日、壇上にしつらえられたボードには、ファンの声が書き込まれており、5歳から見ているという声や、13年の映画「真夏の方程式」から9年、待つのは長かったなどの声があった。福山は「エンターテインメントで、役割を果たせていたんだなと。生きている人々の何かに影響があるということが、すごくうれしい。長くやっているというのは、こういう、良い効果がありますね」と笑みを浮かべた。

「撮影自体、去年から入って、準備から考えると2年前。撮影も暑かったりとか、コロナとか、いろいろなことがあった。怒濤(どとう)の1カ月のプロモーション…僕も柴咲さんも相当、消耗したところもありましたけど、見て、感想も良い言葉もたくさんいただいて、やって良かったという思いでここに立っています。9年も待たすなよと言う声もある。9年はさすがに、少し長いと思うので出来れば早くと思っています」と語った。

そして内海役の柴咲コウ(41)と草薙役の北村一輝(53)、並木祐太朗を演じ、この日司会を務めたずん飯尾和樹(53)を横に熱く語った。

「見てくださった皆さん、それぞれ、この15年くらい、いろいろな生活をしていて、我々も、もちろん仕事をして、生活の変化もいろいろあるんですけど『ガリレオ』の世界が、どこか異世界で、ずっと湯川、草薙、内海と今も生きているのかなと、自分でやっておきながら、感じる。今、ここで明言できるようなことはないんですけども。きっといつの日か、近い将来、またお会いできる日が来るんじゃないか…来るべきだと思っています。その日を願って…皆さんも元気でお過ごしください。なぜなら、僕らも元気でないと、また集まれないので」

福山はシリーズの今後の継続に、改めて強い意欲を示した。公開初日の9月16日から10月1日までの16日間で興行収入18億6000万円、観客動員136万人を突破した。