仲本工事(本名・仲本興喜)さんが19日に81歳で亡くなったしらせを受け、沖縄でミュージシャンとして活動している、いとこの仲本興次(こうじ)さん(84)が21日、思い出を語った。

「年下だし、(訃報があり)寂しかった。おやじとも会って、安らかにあの世で過ごしてください。ご苦労さん」と言い、しのんだ。

興次さんによると、仲本さんと最後に会ったのは20年以上前だといい、仲本さんの両親も沖縄出身で、興次さんと、仲本さんは共通の趣味として、音楽への関心が高かったという。

仲本さんが都立青山高在学当時、興次さんも東京におり、会う機会があった。バンドの練習に行こうとした際の話として、興次さんが振り返って言う。

「興喜がついてきて(仲本さんの)おやじから『バカになる』と言われ、問題になったことがある」

それほど、音楽好きだった。仲本さんは、文武両道で学業優秀だったが、好奇心も旺盛だった。

「高校の時はあまりしゃべらず、勉強に一生懸命だった」ため、仲本さんのザ・ドリフターズ入りは「びっくりした」。ただ、仲本さんが有名になったことで、興次さんも一躍、地元の有名人になったとも明かした。

仲本さんが「工事」という芸名をつけたことから、興次さんは「免許証の切り替えに行っても、どこでも名前(なかもと・こうじ)を書けば笑われた」とも振り返り、読みが同じいとこを思い、懐かしんでいた。【菊川光一】

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