吉本新喜劇元座長の辻本茂雄(58)が27日、大阪市内で、芸歴35周年記念興行の記者会見を行い、新喜劇の隠れた宝を発掘していく決意を口にした。大阪・なんばグランド花月(NGK)で3月7~13日の本公演(昼興行)で、4年ぶりの座長公演を務める。

第2の山田花子、第2の藤井隆、いでよ-。

「何年も(本公演に)出られてない座員、誰もよう扱わん(個性的なキャラの)人間、そういうメンバーを使って、こんなおもろいやつおるで! と、どんどん表へ出していきたい」

自身もあごネタを封印し、仕事が激減する中、昨春から新喜劇GMについた間寛平に見いだされ、座長にまでのぼりつめた。「僕自身、寛平さんにチャンスもらって、恩返しも、できることをしたい」と言う。

候補としては、チャンバラトリオ最後の弟子の平山昌雄、元マドンナ女優の五十嵐サキ、清水啓之、辰己智之らの名をあげた。

「テレビにここ数年、あまり出てない若手をどんどん出して、どこを切り取ってもおもしろい。トイレに行って、戻ってきてもおもしろいものを作ります」

力が入る。山田花子、藤井隆のブレークを見てきた辻本は「山田花子はかわいさと天然さ。皆が追い込んでいって、どんどんおもしろさが出てきて、一時期はCM女王でしたからね」。藤井についても「もともとダンスをやりたかったらしいけど、やっぱり華があった」と言い、2人とも「見てすぐ笑える芸人やった」と、振り返った。

と言いつつ、自身もテレビ放送のある新喜劇は約4年ぶり。「(テレビ放送のある)なんばグランド花月の昼公演で座長ができるのはすごく光栄。4年前を思い出す感じ。僕の新喜劇、(定番人気キャラの)茂造がテレビでオンエアされたのも、4年前が最後。きっかけにもっと新しい人に知ってもらえれば」と意欲を燃やしていた。

今年はNGKの定席公演後、4月28日~5月8日はゴールデンウイーク恒例、京都・よしもと祇園花月で「天使の茂造」を、7月も恒例の御園座公演などが控えている。