乃木坂46が22日、横浜アリーナで、デビュー11周年記念ライブ「11th YEAR BIRTHDAY LIVE」を開幕した。グループにとって3年ぶりに“声出し”が解禁され、ファン1万2000人から大歓声を浴びた。

今月3日、公式サイトで有観客公演開催のガイドラインとして「大声・歓声における制限に関しましては、マスク着用を条件に解除」することが発表されていた。

冒頭で「乃木坂の詩」のイントロが流れると、通路からメンバーたちが登場した。キャプテン秋元真夏(29)は「今回は皆さんの声を久々に聞くことができます! もどかしい思いをしながらも新しい形を探して一緒に歩いてきてくださって、ありがとうございます。今日は全力で楽しんでください!」と呼びかけ、場内が暗転。「皆さんも歌ってくださ~い!!」と叫ぶと、アリーナいっぱいに大合唱が沸き起こった。

この日は事前に募集したファンからのリクエストに応じ、過去リリースした255曲のうち上位20曲をランキング形式で次々と披露した。4期生の遠藤さくら(21)センターの「ごめんねFingers crossed」(21年)や、3期生の山下美月(23)の初センターシングル「僕は僕を好きになる」(21年)、4期生の賀喜遥香(21)センターの人気曲「I see…」(20年)など、3期生以降がセンターを務めた近年リリースの楽曲が多数ランクインし、世代交代を感じさせた。

7曲目の「ひと夏の長さより…」では、26日のバースデーライブ千秋楽公演をもって卒業を控える最後の1期生、秋元がステージの前列に立った。後ろから代わる代わるメンバーたちが登場して秋元に寄り添い、笑顔で見つめ合ったり、身を寄せ合ったりする演出も。副キャプテンの3期生梅澤美波(24)や賀喜が涙ぐむシーンもあった。

最後の1期生となった秋元だけではなく、最後の2期生である鈴木絢音(23)も来月卒業を控えている。11年8月加入の1期生から、昨年2月加入の5期生までがそろうバースデーライブもラストだ。初日の全体ライブから始まり、5、4、3期生の期別ライブを経て、千秋楽の26日が秋元の卒業コンサートとなる。

梅澤は「私たち3期生は、先輩方と過ごす最後のバースデーライブになります。また1つターニングポイントになると思うので、気合を入れて、真夏さんの卒業コンサートまで盛り上げていきたいです。皆さん最後までついてきてください!」とアピールし、拍手を浴びた。

本編ラストは、リクエスト投票1位だった「きっかけ」。曲目が発表されると歓声が上がり、拍手が沸き起こった。メンバーたちがデビュー曲「ぐるぐるカーテン」はじめ過去のシングル楽曲などの衣装に身を包み、歌声を届けた。

アンコールでは、山下美月(23)センターで「ガールズルール」を披露。久保史緒里(21)センターで「ダンケシェーン」と人気曲を続けた。大歓声とコールを浴び、笑顔でパフォーマンスした。

賀喜は「『好きというのはロックだぜ!』や『I see…』とかも、曲中で皆さんのお声を聴けるのが今日が初めてだったので。『騒げ~!』って言ったら帰ってくるから、すごくうれしくて、勝手に感動していました」と笑顔。秋元からは「ようやくこの時が来た、っていうのを味わえたね」と同意された。

5期生の井上和(17)は「5期生にとっては声出しライブが初めてなので。ステージに出てお客さんの声を聴いた時、すごい緊張していたんですけど、お祭りみたいな気持ちになって、リラックスできてうれしかったです」と感謝した。山下は「来年からのバースデーライブは後輩だけでやる形になるので、寂しさとか、いろんな先輩方から受け継いでいかなきゃいけないって気持ちがありました。しっかり背負っていけるんだぞ、って思いで、後輩としてしっかりと頑張っていきたいと思います!」と意気込んだ。

19年9月から2代目キャプテンを務めた秋元から、梅澤へのキャプテン継承も発表された。ラストの「君の名は希望」を終えると、秋元は「私のことを支えてくださったように、ウメのことも支えて、ウメの笑顔を守ってもらえたらと思います。12年目に入る乃木坂46もよろしくお願いします」とファンに呼びかけ、3時間超のライブを締めくくった。

【横山慧】