4人組バンドsumika(スミカ)でギターとコーラスを担当した黒田隼之介(くろだ・じゅんのすけ)さんが23日、死去した。34歳。24日、バンドの公式サイトで発表された。

sumikaは神奈川・川崎市出身のメンバーらで13年に結成され、10周年の今年5月には地元・横浜スタジアムでのワンマンライブを控えていた。黒田さんもライブの公式サイトに、以下のメッセージを寄せていた。

「10年一区切り。次の10年へ進む為に終わりを作る。全部自分達で言い出したやりたいことの一つです。横浜スタジアムでワンマンライブは、これ以上とない最高の舞台です。スタジアムでライブをするバンドへの憧れは、その場所への憧れというよりも、それをやれるだけの人間力に対して抱いてきたのだと感じています。2度とこんな事は出来ないかもしれないと、これまでのバンド人生を全部乗っけて、そういう気持ちで臨みます。その瞬間を是非、あなたに見ていて欲しいと思っています。次の10年をはじめるために、持てる力を全部使って臨みます。一緒に、笑って11年目をはじめましょうね」。

黒田さんは亡くなる前日の22日にも自身のツイッターに投稿。同日発売のミュージックビデオ集「Music Video Tree Vol.4」について、「どの作品もとっても大事な宝物です 是非よろしくお願いします 特典映像ではひたすら遊び倒させてもらいましたのでそちらも是非!笑」と記していた。

バンドメンバーは黒田さんのほか、ボーカル片岡健太、ドラム荒井智之、キーボード小川貴之。バンド名には「様々な人にとっての『sumika(住処)』のような場所になって欲しい」との願いが込められている。

19年公開のアニメ映画「君の膵臓をたべたい」では、オープニングテーマ「ファンファーレ」、劇中歌「秘密」、主題歌「春夏秋冬」と3曲を手がけた。20年から翌年にかけて開催された「第99回全国高校サッカー選手権大会」では応援アーティストに任命され、応援歌「本音」を書き下ろした。

黒田さんの訃報は、公式サイトで「sumikaのギター/コーラス黒田隼之介が、2月23日に永眠致しました。黒田隼之介に対する生前のご厚情に心より感謝申し上げますとともに、皆様と心からご冥福をお祈りしたいと思います」との文面で報告された。