大沢たかお(55)が主演・プロデューサーを務めた映画「沈黙の艦隊」(吉野耕平監督、9月29日公開)の完成披露試写会が24日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。会場には、日本映画で初めて実際の潜水艦を使用した撮影に協力した、浜田靖一防衛大臣(67)をはじめとした防衛省、潜水艦部隊をはじめとした海上自衛隊の、約50人が駆けつけた。
大沢は劇中で、日本政府が極秘に開発した原子力潜水艦シーバットに核ミサイルを積み、反乱逃亡する海江田四郎艦長を演じた。加えて、製作会社クレデウスの松橋真三プロデューサーから声をかけられ、約2年前から企画を進めたプロデューサーでもある。「この作品は防衛省、海上自衛隊の、ご協力がなければ完成できなかったと心から思っております」と、浜田防衛相をはじめとした関係各位に感謝した。
大沢は「初めてお邪魔した時『今だからこそ、やるべきではないか』と、笑顔で言ってくださった。無理難題を言っても、笑顔で支えてくださった」と、防衛省と海上自衛隊とのファーストコンタクトを明かした。そして「この場に来ていただき、我々が精いっぱい、力を込めて作った作品を見ていただき、ありがとうございます」と、感謝の言葉を繰り返した。
映画では、海上自衛隊一の操艦を誇る海江田が、シーバットに核ミサイルを積載し突如、反乱逃亡した末、理想とする世界の実現を目指して自らを国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を全世界へ宣言する姿が描かれる。一方で、海中における、海江田の天才的な戦闘術に翻弄(ほんろう)され、重大な決断と選択に迫られる日米の首脳陣も描かれる。エンターテインメント大作ながら、現代の日本が直面する安全保障の問題…何より核兵器というタブーにまで切り込んだ。
大沢はこうしたテーマを扱うことについても、防衛省、海上自衛隊にストレートに思いを伝えたと明かした。
「自分の思いは、核の問題だけでなく我々の安全、国防、安全保障の思いをぶつけさせていただいた。素人なりの言葉を笑わずに一生懸命、聞き、ご理解いただき『面白いじゃないか。協力するからやってみてください』と言ってくださった」と防衛省、海上自衛隊の真摯(しんし)な対応に感謝した。
大沢は舞台あいさつの最後に「たかが映画なんですけど…その中に、されど映画なんだ、という思いを込めて参加するようにしています。この作品が、願わくば日本、世界も…次の子供たち、その次の子どもたちの、より良い未来の、何か1つのきっかけになれば、すごくうれしい」と呼びかけた。
舞台あいさつには、海自のディーゼル潜水艦たつなみ艦長・深町洋役の玉木宏(43)、たつなみのソナーマン南波栄一役のユースケ・サンタマリア(52)、シーバット副長・山中栄治役の中村蒼(32)、海自潜水隊員・入江蒼士役の中村倫也(36)、たつなみ副長。速水貴子役の水川あさみ(40)、内閣総理大臣・竹上登志雄役の笹野高史(75)、防衛大臣・曽根崎仁美役の夏川結衣(55)、官房長官・海原渉役の江口洋介(55)も登壇した。



