KinKi Kids堂本光一(44)が8日、都内で取材に応じ、ジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題について言及した。9日に東京・帝国劇場で主演ミュージカル「チャーリーとチョコレート工場」の初日を迎える。同問題を受けてファンクラブサイトなどでメッセージを伝えたことはあったが、肉声で語るのは初めて。

「すごく葛藤はありました。ファンの皆さんにはウェブとかで伝えていたんですけど。自分の知っている彼(ジャニー氏)と違ったりする部分がある。でもそれも自分の中でも認めなきゃいけないんだろうなって思いますし。何よりも被害にあわれた方がまず救われなきゃいけないと思っています」と述べ、「自分も、改めていかなきゃいけないところは改めて、行動をもって示していかなきゃいけない。ただ、その前に何よりも(被害者の方が)救われなきゃいけないと思っています」と伝えた。

事務所の対応について聞かれ「われわれもテレビなどで知ることもあって、なんなんだこれはと思うこともたくさんある。被害者の方の言葉を見たり聞いたりすると、なんてことが起きていたんだ、って言葉を失うことが起きていますし」と答えた。

今後については「新事務所を立ち上げていくということになると思うんですけど、まずは第一歩というところだと思う。これはどうなるんだろう、っていう疑問がたくさんある状態なので、今後については明言できない状態」とした。その上で「しかし、自分としては30年以上ファンの皆さんと歩んできたものがありますので。やっぱりファンの皆さんが一番大事だと思っていますし、今は応援することで誹謗(ひぼう)中傷を受けることもあると思う。ファンの皆さんも救われなきゃいけないと思うし、(堂本)剛くんと一緒に話し合いもしなきゃいけない。一歩ずつ進まなければいけないと思います」と伝えた。

また「KinKi Kidsはやっぱり音楽を中心にやってきたというのでもあると思うので、それの権利がどういう形になってしまうか、そういった説明というのをまだ聞いていないんです。ですから、そのあたりがやっぱりポイントになってくるのかな、というふうに思っています」とも話した。

名称の変更を予定しているグループもある中で「名前を変えなきゃいけないグループもあるということも聞いて。剛くんと話した時に、そういった意味ではKinKi Kidsも名前を変えてもいいんじゃないか、というところまで実は出ました」と告白。「でも今、音楽活動をしているグループではわれわれが一番上になっているので、われわれが変えると、そこまで考えてなくてもいいのに、という子たちもみんな考えなくてはいけなくなる。変えなきゃいけないのかな、という感じになってしまう。この辺は慎重にやっていかないといけない」とし、グループ名変更はとどまったという。

新会社に願うことを聞かれ、「世界一クリーンな会社じゃないですか。どの口が言ってるんだと言われるかもしれないですけど。でもそれを願って、それを目指して、安心してエンターテインメントを楽しんでいただける環境を。長くはかかると思いますけど、作れるように」と答えた。

ジャニーズ事務所は先月7日に同問題について初めて会見を行い、藤島ジュリー景子前社長と新社長の東山紀之(57)がジャニー氏の性加害を認め、被害者に謝罪した。今月2日の2度目の会見では社名変更や新たなエージェント会社の設立、被害者補償を11月からスタートすることなどを発表していた。