5人組ロックバンド「SOPHIA」にとって、9日のライブ「獅子に翼V」は運命的なものになった。
グループは13年に活動休止し、昨年10月に9年ぶりに活動を再開。デビュー当時から定期的に開催してきたライブシリーズ「獅子に翼」は、今回18年ぶりの開催となった。本番前に囲み取材に応じたボーカル松岡充(52)は、「獅子に翼」は今回をもって終了と宣言。「いろいろな出会いを別れがあって、それでも僕らと別れずにいてくれたのは心の彼氏としてうれしいです」とファンに対して感謝の言葉をかけた。
そんな、ラスト「獅子に翼」は、9月に完成したばかりの神奈川・Kアリーナ横浜で開催された。同所でライブを開催したアーティストはゆず、LUNA SEAに続き、3組目。ベース黒柳能生(51)は「こんなに大きな音でベースを弾くことはないので大きな音を出したい」、ドラム赤松芳朋(49)は「ゆずさん、LUNA SEAさん、その次のSOPHIA。開業したばっかりの新しいところをちょっと汚していこうかな」などと意気込んでいた。
メンバーたちがライブへの思いを語る中、松岡には別の特別な思いがあった。前日にライブを開催したLUNA SEAは、グループにとって“親”とも言える存在だったという。
松岡 自分たちは95年デビューで、昨日、一昨日とライブをやられたLUNA SEAさんは先輩で。実は、SOPHIAというバンドをやりたかったけど踏ん切りがつかない時に相談したのが隆一さん。ホテルの部屋だったんですけど、普段は先輩とか後輩の音楽とか聴かない隆一さんが『ちょっと待ってくれ』って言ってカセットを持ってきて、爆音で音楽を聴いてくれたんですよね。その時のテープが伸び伸びのカセットに入っていたのが「Believe」で。うれしかったですね。
LUNA SEAのボーカルRYUICHI(河村隆一)が、デビューに向けて踏ん切りがつかない松岡の相談に乗ってくれたという。そんなLUNA SEAが開催した翌日にライブ。「そういった先輩がかっこいい姿で走ってくれた。ここにきて先輩方の『これからだぜ』っていうエネルギーが本当に僕たちを後押ししてくれています」としみじみと話した。
そして、ライブではLUNA SEA魂を引き継ぐ場面も。衣装のジャケットの下にメッシュ素材のインナーを着て登場。実は以前にもメッシュ素材の衣装でライブに登場したことがあったというが、周囲からの不評により封印していたという。
しかし「昨日、一昨日と大先輩のLUNA SEAさんがライブをやったんですけど、随分前のセットリストでやられていて、当時の衣装で出られていたんですよ。何と、敬愛するSUGIZO様が、全メッシュだったんですよ。SUGIZOさんがメッシュなら全然OKやんって」と急きょ、メッシュ素材の衣装を調達。だが「SUGIZOさんと違うのはメッシュの編み目が細かすぎて、ワイヤレスのアンテナが引っかかって。ごめんね」とステージ上であたふたしてファンを笑わせた。
この日には、デビュー時に在籍していたレコード会社「トイズファクトリー」と20年ぶりに再契約したことや、10年ぶりに新曲をリリースすることを発表した。活動休止期間をへて、本格的に再始動したSOPHIA。10月9日のKアリーナ横浜でのライブは、グループにとって間違いなく大きな1日となった。【佐々木隆史】



