テレビ朝日系「林修の今知りたいでしょ!」(木曜午後8時)の公式サイトが22日までに更新され、番組内の放送内容について謝罪した。

同サイトでは「お詫び 東京大学名誉教授・樋口広芳様のご見解を誤って放送した件について」としてコメントをアップ。「2023年11月23日(木)『林修の今知りたいでしょ!』の中で、『カラスはなぜ、冬に大きな集団を形成するのか?』の理由を説明する際、樋口教授が発言していない内容を、樋口教授のご見解として紹介するという番組側の重大な間違いにより、この分野を長きにわたりご研究されてきた樋口教授の名誉を著しく傷つけたことを深く謝罪いたします」とした。

そして「『カラスはなぜ、冬に大きな集団を形成するのか?』の理由として、番組では『樋口先生によると、冬は寒さをしのぐために群れを作る集団生活期。集団ねぐらを作り、身を寄せ合って過ごす』と放送しました。しかし、樋口教授から理由としてお伺いしたご見解は、『外敵がやってくることをたくさんの目で見ていち早く察知するため』『どこに食べ物があるかをたくさんの目で見つけるため』でした」と説明。

さらに「また、樋口教授によれば『そもそも「冬は寒さをしのぐために群れを作る集団生活期。集団ねぐらを作り、身を寄せ合って過ごす」という内容は、誤りです。カラスはそのような目的で集まるのではありませんし、寒さをしのぐために身を寄せ合って過ごすということもありません。カラスは群れて木にとまっているような時でも、個体同士がくっつき合うことはなく、ある間隔を保っている。』とのことです。番組側が誤った理解の上で放送し、しかも樋口教授の主張として紹介するという二重の大きな過ちを犯してしまいました」とした。

最後に「今回の放送により、樋口教授に多大なご迷惑と不快感を与えてしまったこと、および視聴者の皆様ならびに関係者の皆様に誤解を与えてしまいましたことを、謹んでお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」と結んでいる。

同番組は林修が生徒となり、さまざまな分野に精通した講師が集まり、知らない世界をレクチャーする内容。公式サイトによると、11月23日放送回では「身近に迫る危険生物と気象の衝撃映像を一挙大公開」などとして、クマの被害が相次いでいる話やイノシシ、シカなどの生息域が拡大している話などを扱っていた。