歌手福田こうへい(47)が6日、東京・明治座で、座長を務める「福田こうへい特別公演」(同所、8日~)の合同取材会とゲネプロを行った。

同作は先月9日に大阪・新歌舞伎座で初日を迎えた。芝居と歌の2本立てで、1部は長谷川伸の代表作、股旅物「鯉名の銀平 雪の渡り鳥」。福田は愛する人と故郷を守るために戦う銀平を演じ、「突っ張っていながらも曲がったことは大嫌いみたいな、昔ながらの時代劇の良さがある」と語った。

“気が短い”という欠点もある銀平。福田自身は気が短いか聞かれると「ノーコメントでお願いします」と、否定はせずにやり。会場からは笑いと拍手が起き、「ちょっと、なんで拍手してるんですか!」と笑顔でツッコんだ。

銀平の幼なじみ、お市を演じる飯窪春菜(29)は「銀平さんもこうへいさんもシャイなお方。だけど遊び心もあって、お市としてはちょっとかわいらしいなという気持ちでいます」とにっこり。銀平の弟分、卯之吉役の蒼木陣(31)は「背中でこっちに言葉を投げてくださる。『こんな背中にいつか』と卯之吉も思ってるんだろうなと思いながら演じております」と語った。

福田は22年の前作に続き、劇中で殺陣に挑戦しており「前回よりも殺陣が長い。手数が多いというのもありますし。皆さんに見てよかったなと思っていただけるように努力したい」と意気込んだ。五兵衛役の桜木健一(75)は、福田の殺陣について「ものすごくかっこいい。たいへんな見せ場です」と称賛した。

2部のコンサートでは、福田の原点でもある民謡、昭和ヒット曲のカバー、オリジナル曲などを歌唱する。飯窪ら芝居キャストの出演シーンもあるといい「2部の頭だけでも(1部の)なごりを出していきたいと工夫しています」と語った。また、「メドレーの内容を入れ替えようかなと。たくさん来てくださる方もいらっしゃいますので、内容をちょっと変えることによって飽きがこないかなと、工夫をしてみたい」と明かした。