幻冬舎の編集者、箕輪厚介氏が13日までにX(旧ツイッター)を更新。経済学者の成田悠輔氏の広告取り下げをめぐる自身の発言を反省し、一連の騒動についてあらためて私見を述べた。

箕輪氏は12日、「高齢者は集団自決すれば良い」などといった発言で物議をかもした成田氏がキリン「氷結無糖」のWEB広告に起用されたことでSNS上で起きた一部の不買運動について「まじうるせえな。言葉狩りじゃなくて中身を考えろよ。お前らのキャンセルカルチャーノリがお前らが否定したい切腹理論そっくりじゃねえか」と指摘。広告を取り下げたキリンに対しても「そんな度胸ねえなら、際どい人間使うな。使うなら守れ」「なんかよく分かんないけど、スポンサーとかって何ですぐ逃げて違約金とか言うの?お前らも心中する覚悟で起用しろよボケ」とキリンの対応についても批判していた。

一夜明け、箕輪氏は「昨日は汚い言葉を使ってしまい、大変申し訳ございません。まだまだ未熟だなと反省しております」と自身の投稿について言及。「成田さんは、あえて過激な言葉を使うことでタブーとされてる課題に対し議論を喚起しようとされていたと思います。そのあと、発言に対しては自分なりの反省を口にしていますし、永遠にキャンセルしようとする行為は、反対に分断を引き起こすと思います」と、成田氏の過去の発言や、キャンセルカルチャーについて私見を述べた。

その一方で「怒っている皆さんの気持ちも理解できます」とし、「年長者への敬意を忘れてはならないし、いずれ自分も老人になる、豊かな社会にするために、たとえ思考実験だとしても許されない表現があります」と成田氏の過去の発言を批判。続けて「キリンさんの気持ちもわかります」とし、「過激な発言がありつつも若者中心に支持されてる成田さんを使うことでイメージを塗り替えたい。しかしながら世間に愛される存在でなければいけない以上、一定以上の批判の声があれば対応せざるを得ない」と推し量った。

成田氏はこれまで複数のメディアで「世代交代」のメタファー(比喩)として「集団自決」という言葉を用いて「高齢者は集団自決すれば良い」などと自身の考えを述べてきた。日本のSNS上でも賛否を呼んだが、昨年2月12日付の米ニューヨーク・タイムズ紙でこの発言が大きく取り上げられたことから、話題は海外にも広まっていた。