「上方落語・噺家成人式」の発表会見が25日、大阪・天満天神繁昌亭で行われた。

会見に参加したのは桂団治郎(35)桂和歌ぽん(32)林家愛染(36)桂福点(56)桂三語(38)で、いずれも2009年(平21)の入門。上方落語協会では、東京の落語界で定着している「真打制度」の復活について模索してきたが、いまだ結論が出ていない。

そこで入門から15年となる落語家を対象に「上方落語・噺家成人式」として繁昌亭、神戸新開地・気楽館で1週間トリを務めるお披露目公演を今年度より開催することになった。

上方落語協会の笑福亭仁智会長(71)は「かつて松鶴会長、三枝会長の時にも真打制度導入が話し合われたが、継続審議となった。入門から15年という節目で、口上も含め、華やかで格式ある公演に盛り上げたい」。

8月26日~9月1日の愛染を第1弾に、来年1月まで、団治郎らも1週間ずつ繁昌亭でトリを務めていく。同様に気楽館でも来年1~3月、順に記念公演を開催予定。

前夜の飲酒でこの日の会見に遅刻した愛染は「もう遅刻はしません。真打という文字は(まだ)とも読めますが『お前なんかまだまだや』と言われないよう精進します」と抱負を語った。

団治郎は「初の試みなので、後につなげるようにしたい。1回(満席で)200人のお客さんを7日間も呼べるのか、わなわな震えています」と緊張と興奮を隠さなかった。

なお「上方落語・噺家成人式」は仮称であって、今後一般公募で正式名を決定する。