19日に東京・赤羽の自宅マンションが火災にあった、タレント林家ペー(83)と林家パー子(77)が21日、東京・浅草園芸ホールの楽屋でそろって取材に応じた。当初は仏壇のろうそくに着けようとしたライターの火が引火したと報じられていたが、古いコンセントやコードがショートしたことが原因だと明らかになった。
この日、ぺーは、焼け残ったピンクの衣装で寄席に出演した。主任を務める一門の林家たけ平に迷惑はかけられないと、19日の深夜に火災現場の自宅に衣装を取りに帰っていた。出番終了後の午後9時前から、楽屋に20人以上の報道陣を招き入れて、火事の詳細を説明した。
ぺーは「今日はウケが多いんでびっくりしました。芸能生活が結構長くて、ビートルズのちょっと後なんですが、火事でマスコミがこんなに来るなんて。M-1、R-1を見ていても全く分からない、紀元前の“BC芸人”ですから。ドッキリかと思いました」と話した。
そして火事の原因について「当初は仏さんのろうそくに火を付けようとして引火したと思われてましたが、赤羽警察署、赤羽消防署の調べで、仏壇の横にある差し込みコンセントの古いコードが痛んでいて、ショートか漏電の類いで火が出たという結論になりました」と説明した。
火事の時に自宅にいたパー子は「仏壇の左横からバーッと火の手が上がって、バリバリと花火みたいになったんです。一瞬、ドッキリではと思ったけど、煙が充満したので、部屋の外に出て火災報知機を押したけど鳴らなかったので、近くの人に消防を呼んでもらいました。猫を助けようと思ったけど、煙がすごくてダメだった。寂しい、かわいそうだった」と焼死した4匹の愛猫をしのんだ。
ペーは「部屋中が水浸しになってしまった。今日、遅まきながらマンション中の部屋に謝りに言ってきました。隣には類焼しなかったけど、下の部屋はビショビショ。今後は弁護士を入れて話し合わないと」と話した。
今まで撮りためた写真も半分くらいは水没してしまった。「2Lサイズで2万枚くらいあったけど、半分がやられてしまいました。猫ちゃんはかわいそうなことをしたけど、彼女(パー子)がひどいけがじゃなくてよかった。これから住むための部屋を探さなくちゃいけない。できれば、今までの近所の赤羽がいいけど。いろいろ燃えちゃったけど、師匠の(初代)三平の形見分けでいただいたはかまが出てきた。あと、イチローさんからもらったユニホームもきれいなままでした」と振り返った。
そして「ご迷惑をかけましたが、いろいろな方から声をかけてもらったり、火事見舞いをもらいました。昨日歩いていたら、酔っぱらった人が『ペーさん、大変でしたね』って1万円をくれました。世の中、捨てたもんじゃない。あらためて、いろいろな方に感謝します」と話した。
この日のペーは、トリ前に登場。開口一番「今、話題の男です」と笑わせて、「生まれてから50年、初めて火事に遭いました(笑い)。僕じゃなく、パー子ですからね」と話し始めた。
そして「19日に初代三平の命日より1日早い法事で一門が集まっていたんです。37、38人はいたでしょうか。正蔵、現在の三平、(初代三平夫人の)海老名香葉子で『林家三平の生誕100年へ頑張ろう』と写真撮影しているところで電話が鳴ったんです。赤羽警察署から『今、ぺーさんの家が焼けてます』と、タクシーに飛び乗りました」。
そして「私はミュージシャンですから」と笑わせてて「余談」と正面に大書されているピンクの衣装を「唯一の凝っている衣装。ちょっと焦げてますが」と笑わせた。
そしてアニメ「サザエさん」の主題歌を歌って「サザエさんは公称24歳ですよ。みちょぱや橋本環奈ちゃんは25歳ですから、1歳年下(笑い)。なんと大正11年生まれ、瀬戸内寂聴や内海桂子師匠と同じ、103歳。79歳も歳をさば読んでる」と笑わせた。
そして「津軽海峡冬景色」のメロディーに乗せて<歌詞>お魚くわえた~と「サザエさん」の歌詞で熱唱して、大きな拍手を浴びた。
ぺーは出番の30分前の午後7時30分に、パー子を連れて到着。「おかげさまで、1着だけ焼け残っていたピンクの衣装を着てきました。ギターも焼けずに残っていました。大変ご迷惑をおかけしましたが、いろいろな方にお世話になってありがたいことです」と頭を下げた。
この日の荷物は、一門の総帥の九代目林家正蔵の夫人からもらったピンクのトランクに収納してきた。ぺーは「本当にありがたいんですけど、重いんですよ」と笑った。「いろいろな方が声をかけて心配してくれる。今日は笑福亭鶴瓶さんから『大丈夫でっか』と電話をいただきました。芸能界始まって以来で、数え切れないくらい多くの方から連絡をいただきました」。
一門の弟弟子の林家たい平がチャリティーの企画を立てていることについては「ありがたいことです。林家の一門ですからね。いろいろな方からお見舞いももらいました」と話した。
火事の際に煙を吸って緊急搬送されたパー子も「髪の毛が少し焦げたけど、大丈夫でした。着たきりすずめになっちゃったから、今日は林家のおかみさん(初代林家三平夫人の海老名香葉子さん)さんから靴をいただいて、履いてきました。ご迷惑をかけました」と言いながらも、トレードマークの甲高い笑い声をあげた。【小谷野俊哉】



