読売テレビの松田陽三社長が5日、年頭あいさつを行った。

同局は昨年、日本テレビ系列の札幌テレビ、中京テレビ、福岡放送と、共同持ち株会社「FYCSHD=フィックスホールディングス」を設立、経営統合した。松田社長は「まさに未知の大海原に乗り出した1年になりました」と振り返り、「すでに外枠は整いました。いよいよ今年は、ハコに中身を詰めて、魂を吹き込む1年になります」と決意を新たにした。

生成AI(人工知能)、画像生成AIの驚異的な進化により、視聴者の受け止めも一変。「すでにSNSやネット動画にはフェイクニュースや誤情報、詐欺話がまん延しています。映像そのものの真偽、真贋(しんがん)が問われる時代には、情報の発信元がだれであるか、その発信元が信頼できるかどうかが問われます」とし、「我々は視聴者から『読売テレビの報じるニュースだから信じられる』『ytvの番組ならば安心して見られる』などと、信頼される存在にならないといけません」と気を引き締めた。

一方で、同局は昨年9~10月にかけて、グループのytvメディアデザインが制作した、全編の映像をAIで生成したSFショートドラマを放送しており、「ここで忘れてはならないのは、AIをコントロールするのは人間の良識、倫理感、審美眼ということです。人間が責任を持って正確で公正、安全な情報を伝えなければなりません。人とAIが共存する時代だからこそ、テレビ局の強みである『信頼と安心を多くの人たちに迅速に届ける』ことの意義が高まっています」と訴えた。

テレビ局が単なる放送メディアではなく、新たな価値創造のプラットフォームとなるとし、国内外に向けたコンテンツ制作や新たなビジネスモデルの開発挑戦を推奨。「私たちは、これまでの常識が通用しない時代の大きなうねりの中で、ひるむことなく、新しい航路を切り開いていかねばなりません」と語った。