三遊亭楽太郎改め6代目三遊亭円楽(60)の襲名披露宴が2日、東京・帝国ホテルで行われ、療養中に駆けつけた立川談志(74)桂歌丸(73)をはじめ、小沢一郎民主党幹事長、俳優松平健、円楽と顔が似ている元マラソンランナーの瀬古利彦氏ら約700人が門出を祝った。

 来賓あいさつのトップバッターに談志が登場すると会場から大きな拍手が起こった。昨年8月に糖尿病よる体調悪化で年内の仕事をキャンセルして療養生活に入った。同12月28日に療養期間を延長し、治療のため入院することを発表。今年1月14日から入院し、2月27日に退院したばかり。昨年10月に亡くなった5代目円楽(享年76)とはライバルで親友だった縁で、新円楽もかわいがっただけに、体調は不十分ながら駆けつけた。公の場に出るのは半年ぶりだったが「うわさだけど、毒をもって師匠を殺して、今の円楽になったらしいよ」と毒舌あいさつは健在だった。

 続いて登場した歌丸も2月24日に肺炎で入院し、同27日の日本テレビ系「笑点」収録は休んだが、この日の襲名披露宴は欠席するわけにはいかなかった。「普通なら断ったけれど、これはどうしても出たかった。先生に無理を言って、仮出獄させてもらった。明日(3日)の高知での円楽襲名公演に出て、4日にまた検査入院します」。寄席の襲名興行にも出演予定で「あらためて丈夫じゃないといけないと思った」。

 病み上がりの大御所2人の登場に新円楽も大感激。「談志師匠は公式の場は久しぶりだし、歌丸師匠も2日だけ外出許可もらって来てくれた。6代目ならと来てくれたのはうれしいよね。還暦になると涙もろくなったよ」と涙で顔をくしゃくしゃにした。

 [2010年3月3日8時56分

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