昨年大みそかに放送された第65回NHK紅白歌合戦の平均視聴率が2日、ビデオリサーチから発表され、第2部(午後9時~同11時45分)が、関東地区で42・2%(関西地区43・3%)と、前年13年を2・3ポイント下回った。第1部(同7時~)も関東地区35・1%(関西36・8%)と前回を1・8ポイント下回った。年間視聴率トップもならなかった。

 見どころ満載にみえた紅白だったが、NHKの狙い通りとはならなかった。

 NHKは、第2部の後半、社会現象ともなった映画「アナと雪の女王」の企画やSMAP、長渕剛(58)、10年10月に活動を休止していた中森明菜(49)の米からの中継出演、サザンオールスターズ、中島みゆき(62)ら大物歌手を終盤、たたみかけるように配置した。トリ嵐、大トリ松田聖子と数字が期待できる布陣。だが結果は関東地区の前回第2部44・5%を2・3ポイント下回った。関西地区も0・5ポイント下がった。

 ビデオリサーチによると、各局の視聴率の合計を100として、そのうち特定局の占める割合を示す占拠率も、関東地区前回第2部は52・0%から51・3%と0・7ポイント下がったという。

 NHKは明菜の出演を発表したのは本番3日前の28日。サザンは本番前日も出演を公表しなかった。

 また、期待された年間視聴率トップも奪えなかった。五輪やサッカーW杯の開催年は、紅白のトップは難しい。昨年6月にNHKが放送したサッカーW杯の日本対コートジボワール戦は46・6%。手が届きそうで届かなかった。