石原宏高環境相が福祉支援を巡る水俣病患者の要望に対応する意向を示した後、一転して「現実は難しい」と発言したことを巡り、患者側は7日、石原氏に発言の撤回と謝罪を求める抗議文を6日付で提出したことを明らかにした。「水俣病胎児性小児性患者・家族・支援者の会」の加藤タケ子さん(75)らが記者会見して発表した。

加藤さんらは、同会側の要望を受けて6日に熊本県水俣市を訪れた環境省の幹部らと面会し、抗議文を渡した。同省によると、幹部は加藤さんらに対し、石原氏に侮辱する意図はなかったなどと説明したという。

抗議文は「患者の切実な要望に対し、公式な場でこのような対応をすることは、長年苦しんできた被害者を深く傷つけるもの」と批判。「過去に水俣病の被害拡大を防げなかった国は、(福祉)制度運用や制度改善を促す重い責任を負っている」と強調し、支援に向けた対応を求めた。

加藤さんが支援する胎児性患者の金子雄二さん(70)は、水俣市の障害者支援事業による訪問入浴介護の利用を申請したが、介護保険サービスを利用できる65歳以上であることなどを理由に退けられた。

金子さん側は、今月1日に営まれた犠牲者慰霊式に合わせて同市を訪れた石原氏に支援を要望。石原氏は被害者団体との懇談の場などで「私から市長に話す」などと応じたが、その後の記者会見で「(本人が)目の前にいたので発言したが現実は難しい」と述べた。(共同)