東京都議会「都民ファーストの会」の音喜多俊都議は13日、自身のブログを更新し、代表職が野田数氏から、7月の都議選で初当選したばかりの荒木千陽(ちはる)氏(35)に代わった経緯について、「選考プロセスには疑義があり、現段階での代表就任には賛成できない旨を(この日行われた議員総会で)はっきり主張した」ことを、明らかにした。

 荒木氏は、小池氏、増子博樹幹事長、山内晃政調会長という3人で構成する「代表選考委員会」で推薦され、役員会などを経て同日付で代表に就任した。荒木氏は小池氏の国会議員時代の公設秘書で、腹心。前代表の野田氏は、知事の特別秘書に専念するためとして辞任を申し出た。

 新代表決定は、所属議員に、党側からメールで「事後報告」された。この日の議員総会で代表交代が報告されたが、関係者によると、選考過程には異論が出たという。

 音喜多氏は、7月の都議選まで、都民ファ都議団の幹事長を務めた。ブログでは、詳細には言及していないが、「『情報公開』『開かれた都政』『ブラックボックス打破』を掲げてきた都民ファーストの会として、もっと都民の期待に応える望ましいやり方がある」と主張。組織運営に関する議論や検討を求める申し入れ書を、役員に提出したことも明かした。

 今年1月の活動開始後、都民ファで代表を務めるのは早くも3人目だ。

 荒木氏はこの日、就任会見を行い「都政が新しく変わるシンボルとして頑張っていきたい」とした上で、「選考は党の規約にのっとっている」と述べた。一方で「意見が出る政党の方が健全だ」とも述べ、今後、選挙による代表選考の可能性など、規約変更にも含みを持たせた。