公式戦29連勝の新記録を樹立した将棋の最年少プロ、藤井聡太四段(15)が6日、大阪市の関西将棋会館で指された第59期王位戦予選ブロック準決勝で大橋貴洸(たかひろ)四段(25)に104手で敗れた。18年最初の対局は黒星発進となった。公式戦通算は55勝11敗。

 持ち前の終盤力を発揮できなかった藤井は「ちょっと序盤で失敗してしまった。完敗でした」と振り返った。大橋には昨年11月の第89期棋聖戦1次予選に続いての黒星。プロ入り後、同じ棋士に連敗したのは初めて。同期の大橋との対戦成績は2勝2敗となった。

 この日、勝利していれば22日に予選ブロック決勝で憧れの谷川浩司九段(55)と対戦予定だった。藤井は「結果は残念です。また力をつけて頑張りたい」と気持ちを切り替えた。

 同期のライバル対決を制した大橋は「序盤から難しかったが、模様がよくなってからうまく指せた」と話した。

 黒星発進となったが、今年も注目度は高い。藤井は「もっと力をつけて活躍できるような年にしたい」と新年の抱負を語った。次戦は11日、大阪市の関西将棋会館で行われる竜王戦5組で、中田功七段と対局する。