平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)のスケート競技の会場が集まっている江陵(カンヌン)五輪パークには、間仕切りがあるいわゆる「喫煙所」は確認できなかった。ボランティアに喫煙所の場所を聞くと「分かりません」と言われたので、警備中の警察に聞くと「喫煙所はないが、観客で吸いたい人は奥で吸っているよ」と話し、人通りが少なく、奥まった場所を指さした。

 スポンサーブースの物陰。行ってみると“警察公認の喫煙所”に灰皿はなく、多くの吸い殻がポイ捨て状態。数分後、オランダの観客2人が喫煙しにやってきた。喫煙者はここで吸えると認識しているらしい。記者がカメラを向けると若干、気まずそうにしたものの喫煙は止めなかった。出入り口付近に灰皿が設置されている会場もあるが、分煙はされていない。

 国際オリンピック委員会(IOC)は原則「会場内は禁煙」としている。20年東京オリンピック(五輪)組織委員会はIOC原則に照らしながら、会場周辺に喫煙所を設置するかを現在、検討中。一方で、観戦客に喫煙者がいるのも事実。原則を守った場合でも喫煙者が排除されない環境作りが望まれる。