史上最年少プロ棋士、藤井聡太六段(15)が15日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた名人戦・順位戦C級2組10回戦で三枚堂達也六段(24)を下し、10勝全勝で終えた。前回9回戦ですでにC級1組への昇級を決めている。最後まで気を抜かず、しっかり勝ち星をものにした。「最後、いい形でフィニッシュできてうれしく思っています」と話した。

 13日には対局数、勝数、勝率、連勝と記録部門4冠を確定させたばかり。手を緩めることはなかった。「あまり意識してはいなかったですけど、1局1局全力で臨んでこうした結果を残せた。とても良かった」と喜びをかみしめた。

 三枚堂六段には昨年8月の上州YAMADAチャレンジ杯準々決勝で敗れ、デビュー2敗目を喫している。「研究したテーマ図を思い描いていたが、その思惑通りにならず、ペースに引きずり込まれた。力負けです」と相手を脱帽させた。

 C2を1期で抜けた棋士は、平成になって昨年の近藤誠也五段、一昨年の青嶋未来五段ら5人。89年(平元)に突破した屋敷伸之九段は翌年、18歳6カ月の史上最年少でタイトルを獲得している。今年2月、15歳7カ月の史上最年少で公式戦初制覇を果たした藤井も当然、注目される。