安倍晋三首相は18日の衆院予算委員会で、失言が相次いでいる桜田義孝氏を五輪相に任命した理由に言及した、13日の自らの発言を訂正した。

首相は、13日の同委員会で、桜田氏が文科副大臣として2020年東京五輪・パラリンピックの招致に尽力したことを理由にしていたが、その後、桜田氏の副大臣就任は、招致決定直後だったことが判明している。

首相は「桜田氏が文科副大臣に就任したのは、確かに招致決定の直後だった。前任者と混同していた」とした上で、「桜田さんは大会組織委員会の立ち上げに、文科副大臣として貢献をしていただいた。訂正をさせていただきたい」と述べた。

その上で「経験を生かして大会成功にしっかり取り組んでいただきたい。大会を成功させたいという熱い情熱を持っており、その情熱のもと、しっかり大会を成功させてほしい」と、あらためて桜田氏の続投意向を示した。

これに対し、立憲民主党会派の階猛氏は、桜田氏が五輪関係者のバイブル「五輪憲章」を読んだことがないと述べたことを引き合いに、「五輪の根本的なことを知らないと、おかしな発言にもつながるし、国際社会にもマイナスの影響を及ぼす」と指摘。「五輪の根本的理念である人間の尊厳も理解していない大臣を、続投させるのはおかしい」と述べ、あらためて更迭を迫った。

しかし首相は「桜田大臣が人間の尊厳を理解していないとは思っていない」と、かわした。