静岡県の“ご当地バッグ”として有名な「横断バッグ」の展示会「子どもたちの安全を見守って半世紀 横断バッグの世界」がこのほど、静岡市駿河区丸子の駿府匠宿ギャラリーで始まった。

宮原商店の登録商標である同商品は、宮原敏夫・初代社長の子どもの安全を願う親心から生まれた。急速に車が増加した高度経済成長期の60年代、長男が小学校に通っていた。当時、横断歩道で使用していた横断旗の数が十分ではなかったことから、横断標識を印刷したバッグを作成。これが保護者の間で評判となり、商品化された。

今回は、同ギャラリーで年間を通じて行われる展示会の第1回として開催。14種類200点が展示され、定番の手提げ型バッグからスマートフォンホルダーなどの「大人も使える横断バッグ」も並んでいる。

企画した職員の塩沢夕子さんは「子どもの頃は何げなく持っていましたが、貴重なものだったんだなと。当時も使いやすかった記憶があります」と、幼少期を懐かしむ。展示会は16日まで。【前田和哉】