「老後2000万円」問題をめぐり、金融庁金融審議会による報告書の受け取りを拒否するなど、一連の対応が批判されている麻生太郎財務相兼金融担当相が、21日、衆参両院で野党の追及を受け、つるし上げられることになった。

野党は20日、4会派が参院で麻生氏に対する問責決議案を提出し、衆院では5会派が不信任決議案を提出。麻生氏の対応を「自らの意に沿わないので受け取らないという前代未聞の暴挙に出た」と批判している。参院は21日午前、衆院は同日午後の本会議で、両決議案はいずれも否決される見通しだが、公示が来月4日に迫った参院選で2000万円問題を大きな争点とする構えの野党側は、これまでの麻生氏の言動を徹底追及する。立憲民主党の辻元清美国対委員長は「麻生氏は大臣の任にあらずという強い思いを示す。(両院で)レッドカードを突きつけたい」と、息巻いた。

一方、野党側は安倍晋三首相に対する問責決議案を、21日に提出する方針。衆院での内閣不信任決議案も提出すべきとの声が出ており、野党第1党の立憲民主党の枝野幸男代表は19日の党首討論後、前向きな構えを示している。