ファッション通販サイトZOZOTOWNを運営するZOZOの社長を12日、辞任した、創業者の前澤友作氏(43)が、台風15号で甚大な被害を受けた千葉県鋸南町を一ボランティアとして訪れ、支援活動をしていたことが16日、分かった。千葉市の熊谷俊人市長(41)が同日、ツイッターで「前澤さんは昨日電話した時は鋸南町で一人のボランティアとして汗を流していました」と明らかにした。

鋸南町の関係者によると、前澤氏は15日にボランティアを登録する受け付けに、一個人として現れ「普通に来られて、ボランティア登録されました」という。その後、台風で飛ばされた屋根瓦を直したり、がれきや廃棄物の片付けを行ったという。千葉県鎌ケ谷市出身の前澤氏は、ZOZOの本社を千葉市に置くなど千葉県への愛が深く、台風15号で深い傷痕が残った千葉の姿を、黙って見ていられなかったようだ。

また前澤氏が12日にヤフーと共同で行った、資本業務提携契約会見の席上で着用していた「Let’s Start Today」と書かれた、白いTシャツと、ともに登壇したソフトバンクグループの孫正義会長(63)にプレゼントした黒いTシャツを1枚2020円で販売し、その売り上げ金額の全てを千葉県の自治体に寄付することも決まった。

関係者によると、「Let’s Start Today」Tシャツは、前澤氏が1998年(平10)に創業した際の名称で、18年10月まで社名としていた「スタートトゥデイ」を英語にしてデザインしたもので、もともとZOZOで販売していた。それが、12日の会見で同氏が着用していたことから人気が沸騰し、会見後、1日で1000枚以上売れたという。その大反響を受けて、寄付することにしたという。また、ZOZOTOWNの売り上げの1%を、千葉県の自治体を通じて被災地に寄付することも併せて決まった。

熊谷市長はツイッターで「ZOZOさんがZOZOTOWNでご購入いただいた売上の1%を千葉県の自治体を通して寄付する千葉災害支援プロジェクトを始動! 『Let’s Start Today』Tシャツは全額寄付。(中略)。感謝します!」と感謝した。【村上幸将】