高市早苗首相は11日の参院決算委員会で、近年、家族間での殺人事件が増加しているとして、命の大切さへの認識を問われた際「本来はともに支え合う家族の間での殺人事件は、非常に痛ましいもの。昨今、介護などの悩みから殺人に至ってしまった事案もあり、こうした報道に接するたび、心を痛めている」と応じた。

自民党の井上義行議員の質問に答えた。

井上氏は、家族間での殺人事件が増えている背景として、「コミュニケーション不足というか、何か我々に非常に欠けている部分が出始めているのではないかと思う」と持論を述べた上で、「昔は当たり前のようにお盆には墓参りをして先祖を敬ったし、『雷おやじ』みたいな人や、こういう言い方は変かもしれないが『おせっかいおばさん』もいて、他人であっても気遣ってくれた。あるいは、家族同士でのコミュニケーション、言葉を伝えなくて分かるだろうみたいな時代だった。だれかに言われれば、はっ、とした部分があったと思うが、最近は衝動的に人をあやめてしまったということを聞くと、何かが変わっている」と主張。「法律や行政では解決できないさまざまな取組をして、初めて自分の身体の中に入れて命の大切さをしみこませていかないとならない」とも指摘した。

命の大切さについて問われた高市首相は「こうすれば絶対大丈夫という解はないんですが、地域のつながりや支え合いの醸成をはかるため、小規模市町村における住民同士の見守りや交流の場といった地域の支え合いを促進する事業、介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する事業の創設などを盛り込んだ社会福祉法等の一部を改正する法律案を閣議決定した」と政策に触れながら、「とにかく、家族間の殺人という悲劇を一件でもなくすため、政府としてできる限りの取組を進めていきます。命は本当に重い。なくなってしまったらもう、取り返しがつかないものでございます」と訴えた。