イランは10日、米国との戦闘終結に向けた米国の提案に対する回答を仲介国パキスタンに送付した。トランプ米大統領は回答を「気に入らない。完全に受け入れられない」と交流サイト(SNS)で批判。米メディアによると、イランはホルムズ海峡の段階的開放を示した。保有する高濃縮ウランの一部を希釈し、残りを第三国に移送することも提示した。核関連施設の解体には応じないという。

米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版によるとイランは、米国によるイランの港湾封鎖の解除に合わせて戦闘を終結させた上で、海峡の段階的開放を提案。核問題は今後30日間で交渉が実施される。一方、交渉が失敗したり米国が合意を離脱したりした場合、第三国に移送した高濃縮ウランをイランに返還するとの保証を求めた。

イランのタスニム通信はイランが高濃縮ウランの希釈や国外搬出を提案したとの報道を否定。イランへの再攻撃が行われないことを求めたとした。国営テレビは、レバノンを含む包括的な戦闘終結と、航行の安全に重点を置いた回答だったと報じた。

イランのペゼシュキアン大統領は10日、回答後に「われわれは決して敵に屈しない」とX(旧ツイッター)に投稿した。

米ニュースサイト、アクシオスはトランプ政権の提案は14項目で、ウラン濃縮停止や米国の制裁解除、ホルムズ海峡開放に関する内容が含まれると報じていた。

ルビオ米国務長官とウィットコフ和平交渉担当特使は9日、フロリダ州マイアミで、カタールのムハンマド首相兼外相と協議。イラン外務省は10日、アラグチ外相がムハンマド氏と電話会談したと発表した。

米中央軍は9日、米軍によるイランの港湾封鎖は「完全に実施されている」とXに投稿。イラン革命防衛隊はXで、イランのタンカーや商船に攻撃があれば米軍の拠点や艦船を攻撃すると警告した。米中央軍は8日、封鎖突破を試みたイラン船籍の石油タンカー2隻を攻撃。10日にXで、封鎖開始以降61隻の商船の航路を変えさせ4隻を航行不能にしたと表明した。(共同)