19年のノーベル化学賞を受賞した、旭化成名誉フェローで名城大教授の吉野彰氏(71)が、受賞から一夜明けた10日、久美子夫人(71)とともに都内で会見を開いた。

吉野氏は、質疑応答で久美子夫人とのなれ初めを聞かれると、照れ笑いを浮かべた。「簡単に言いますと、京大に入って最初の2年は教養。専門と関係ないことをやりなさいという時期と認識していて、考古学という研究会に入って、昔の歴史を素人ながらやっていこうと。京都にいろいろな大学があり、考古学サークル同士の交流会で、その中の1人が彼女」とサークルの交流会で出会ったと明かした。その上で「追っかけというのか、私の方がのぼせ上がって…ということ」と、自身の一目ぼれだったと認めた。

会見の最後のフォトセッションでは、カメラマンから夫妻に「見つめ合って!!」とリクエストが出た。吉野氏は「ヒエー!!」と悲鳴を上げつつも、笑顔で応じた。一方、久美子夫人は「顔を近づけて!!」とリクエストされると、動じることなく笑顔で応じた。

12月10日にストックホルムで開かれる、ノーベル賞の授賞式では夕食会後のダンスも注目される。吉野氏は、まず服装について「私は、和服は似合わないと思う。極めてオーソドックスな様相。間違いなく和服は私は無理です」と洋装にすると断言。ダンスについては「ダンス? 今から練習しても出来るわけはないが、ダンスは向こうの文化だから」と言い、苦笑いした。【村上幸将】