囲碁の女流棋士、上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(17)が11日、東京・内幸町の日本記者クラブで師匠の藤沢一就(かずなり)八段(55)とともに会見した。

上野は先月行われた第28期竜星戦で、全棋士に参加資格がある公式戦で女流棋士として初めて決勝に進出、準優勝を果たして注目された。同クラブで会見をした日本人ゲストとしては、今年8月に全英女子オープンを制した女子プロゴルファーの渋野日向子(20)を上回り、最年少。囲碁将棋では過去、将棋の羽生善治九段(49)、囲碁の井山裕太棋聖(30)らがいるが、女流は初めてだ。

「出てくる時は緊張しましたが、座ったら大丈夫でした」と、会見冒頭から大物ぶりを発揮した。準優勝の快進撃にも、「運が良かった。決勝まで進出してうれしかった」と終始、笑顔を見せていた。男女の実力差については、「人工知能(AI)と一緒に研究すれば追いつけると思った」と、手応えを感じている。

今後は中国、韓国の女流トップ棋士と世界棋戦で相まみえる機会が増える。「結果を残して、日本に堂々と帰国できるようになりたい」と抱負を語っていた。