コロナ禍で外出制限やテレワークの日々を送るなど、苦難の日々が続いています。プロ野球やJリーグなど各種スポーツ、芸能イベントも開催できない状況です。日刊スポーツでは心温まる、ホッとひと息つける「ホッコリ ニッカン」面を新設しました。「日本の色」と題して、鮮やかな写真とともにお届けします。

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「瀬戸内海の天空の鏡」と呼ばれる香川県三豊市にある父母ケ浜(ちちぶがはま)。日の入り前のマジックアワーに出る夕焼け色の幻想的な風景が潮が引いて残った水面に鏡のように映し出す。「日本の夕陽百選」にも選ばれ、南米ボリビアのウユニ塩湖みたいだとSNS映えする人気の絶景スポット。2019年は46万人以上が訪れた。干潮と日の入り時刻が重なり、風がないのが条件だ。

両親と訪れた女性(22)は、瀬戸内海の西に沈む夕日を背に、愛犬とたわむれていた。新社会人となった彼女は、コロナ禍の影響を受け、入社式が延期となり、出社できない状況だが、淡い春夕焼けが新しい門出に勇気を与えているようだった。

香川県内でも感染者が増え、拡大防止のため、16日から観光客らに訪問の強い自粛要請を出した。GW期間中は県内外から多くの集客が見込まれるため、29日から5月10日まで、父母ケ浜エリアを立入禁止とする(状況により延長の可能性あり)。三豊市観光交流局は、「地域住民の生命と健康を最優先し、父母ケ浜を今後も持続可能な観光地として育てたい。終息後、観光客に訪れてもらい、絶景を楽しんでもらいたい」とした。【江口和貴】

<撮影データ>4月10日午後6時20分撮影 キヤノン「EOS-1DX Mark2」 24-70ミリ(焦点距離50ミリ)ISO感度400 シャッタースピード500分の1 絞り6.3