脳科学者の茂木健一郎氏(57)が、日本のPCR検査数の低さを「スキャンダル」と批判するとともに、反論する人の特性について私見を述べた。

茂木氏は6日、ツイッターを更新。「多くの人が指摘していることだけれども、日本のPCR検査数の低さはもうスキャンダル」だとし、「何の対策も立てないでここまで放置してきた専門家会議の先生方、もうしわけないけれども、お茶を飲みながら世間話をしているおじいさま方の集団にしか思えない」と批判した。

続けて「PCR検査の数の異常な低さを指摘すると、謎なのが、わらわらと、それは医療崩壊をふせぐために必要なんだとか、日本の死者数の低さを知らないのかとか、偽陽性がうんぬんとかわいてくる方々で、この方々はどこからわいてくるのかと毎回思う」と反対意見に言及。「正直、みんな忘れているかもしれないけど私は博士号を持っているわけで(笑)」と自虐を交えつつ、「PCR検査の偽陽性とか、特異性とか、そういう『算数』はトリビアルすぎて瞬時に理解できるに決まっていて、それを『お前わかっていないだろう』と言ってくる方々って一体なんだろうと毎回思う」と、科学者の立場からつづった。

さらに「日本のPCR検査の実施数の異様な低さは合理的なんだとか、理由があるんだとか毎回わらわらツイッターでわいてくる方々の特徴は、自分たちがあげる『算数』みたいな話しとか、因果性はおろか統計的相関さえもあやしい日本の医療体制の現状などに関する相手の理解度が自分たちよりも低いと思っていること」と指摘。

「PCR検査の実施状況がこれで十分だと毎回同じことをあきもせずつぶやいてくる方々は、自分たちの能力を過大評価する『ダニング=クルーガー効果』の典型例だとしか思えない。ツイッター上にそういう方々がいらっしゃるのは仕方ないとして、専門家会議の先生方がそうではないことを願う」とした。