将棋の最年少タイトルホルダー、藤井聡太棋聖(18)が最年長タイトルホルダー、木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦7番勝負第3局が4、5の両日、有馬温泉(神戸市北区)の老舗旅館「中の坊瑞苑(ずいえん)」で行われる。両者は対局会場での前日検分後、個別に記者会見した。

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木村王位は昨年の王位戦では、2連敗スタートから逆転で豊島将之王位(現竜王・名人)をフルセットの末に破り、7回目のタイトル挑戦で悲願の初タイトルを獲得した。

会見では「第2局は大逆転負けしたが、いい面も少し出た。切り替えて自分の力を出したい」とリベンジを誓った。これまで王位戦で有馬温泉を4度訪れた。千葉県出身の木村は「有馬温泉は関東では入れない独特の泉質なので楽しみにしていた」。茶褐色の「金泉」と無色透明の「銀泉」があり、木村は「銀泉」が好きだという。湯船で疲れを癒やし、決戦に挑む。