フジテレビ系恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さん(享年22)がSNS上で誹謗(ひぼう)中傷を受けた後に死去した問題で、母親で元プロレスラー木村響子さん(43)が6日、自民党本部で行われたインターネット上の誹謗中傷・人権侵害等の対策プロジェクトチーム(座長・三原じゅん子参院議員)の会合に出席した。

響子さんは「花がなぜ私たちから奪われてしまったのか、明確にしないといけない。人前でお話しできる心境ではありませんが、現役時代のメークと髪形をして、気持ちを強く切り替えてきました」と明かした。

会合では、ツイッター社が海外にあるため発信者の追及が難しいことや、公開開示で法律の壁やいろいろなハードルがあると説明。SNS教育におけるモラルとルールの徹底も訴えた。

響子さんは誹謗中傷した人に、被害届や告訴状を提出する考えはあるかと、報道陣に問われると「あります。もちろん」と断言。「犯人を特定している段階。加害者の方たちは証拠をすぐに削除し、逃げられているとのことで、刑事でも民事でも追及できるよう、弁護士の方々に動いていただいている」と明かした。

また、先月末にフジテレビが発表した「テラスハウス」検証結果報告書についても言及。「製作サイドとしての言い訳が並べられたようなもので、報告書としては目を疑うような内容でした。疑問しかありません」と、きっぱりと言った。

花さんの死後も、ツイッターなどで誹謗中傷が書き込まれる状況は続いている。響子さんは「誹謗中傷は、された人にしか分からない苦しみがあり、残された私たちにしか分からない苦しみもある。他人ごとと思わないで」と訴えた。「1人1人の心掛けが大切。自分以外の人を傷つける発言にならないかどうか、深く考えて投稿していただきたい」とも呼び掛けた。

【近藤由美子】