「ありがとう~! 晋ちゃんまんじゅう」が、来月中旬にも発売されることが29日、明らかになった。安倍晋三首相をモチーフにした「晋ちゃんまんじゅう」シリーズを製造販売してきた菓子会社「大藤」(東京・荒川区)が安倍氏の辞意表明を受け、惜別まんじゅうを商品化する。「来週月曜日(31日)までに企画を出し、早ければ9月中旬に販売したい」と、大久保智文社長(43)は歴代在位最長の安倍氏とともにロングランとなった商品のフィナーレに気持ちを込めた。

「晋ちゃんまんじゅう」は、第1次安倍政権の2006年9月に誕生し、1年間で55万個を売り上げるなど同社で過去最高の大ヒット商品となった。12年に安倍氏が自民党総裁に返り咲くと「帰ってきた~!晋ちゃんまんじゅう」を発売し、国会議事堂内や東京駅の売店などで販売され、東京土産の人気商品となった。第2次安倍政権での同シリーズは17年1月発売の「晋ちゃんのびっ栗饅頭」まで28万2000個以上を販売し、累計売り上げは83万2000個を超える。

毎年、タイトルやデザインなどを変えた新商品を発売する。18年からは1箱600円(12個入り)で販売したが「今年は新型コロナウイルスの影響で売り上げが低迷し、それどころでは」(大久保社長)と販売が中断されていた。安倍氏の体調不安が伝えられると「頑張れ~!晋ちゃんまんじゅう」発売を急きょ、企画したが、幻となった。

ポスト安倍の次期総裁の誕生で、同社の新まんじゅう誕生も有力だ。「機動戦士ガンダム」をイメージした石破茂元幹事長のイラストを描いた「希望戦士イシダム」、12年には「帰って来た 希望戦士イシダム」のまんじゅう(1箱630円8個入り)を販売した。現在は発売していないが「ご要望があれば、次期総裁の商品を」と大久保社長は意欲満々。イシダムの再復活か、岸田文雄政調会長、菅義偉官房長官の新商品誕生か、はたまた-。【大上悟】