自民党総裁選(14日投開票)は8日、告示された。党内7派閥中5派閥の支持を取り付けた菅義偉官房長官(71)が国会議員票(394票)の獲得状況で優位に立ち、地方での支持も固めつつあり優勢となる中、石破茂元幹事長(63)岸田文雄政調会長(63)のどちらが2位に食い込むかが、大きな関心を集めている。共同記者会見の主なやりとりは次の通り

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-河井夫妻には党本部から1億5000万円が提供された。その経緯など調査を指示するか

菅氏「党のことについては党でルールに基づいて、行っている。今、官房長官、政府の立場なので、そこについてはこれ以上申し上げることはできないが、もし総裁になったら、そこは責任をもって、そうしたものについては対応していきたいと思う」

岸田氏「河井事件、党から1億5000万が振り込まれていたということについては、自民党からも不公平ではないかと指摘があった。使い道について、しっかり説明をしなければ、党員集め党費集めにも影響がでる。法律に触れる触れないということはもちろん大事だが、党員の気持ちにしっかりとこたえていく、説明責任を果たしていく姿勢が大事なのではないか。私が党に対して、指示を出せる立場に立ったならば、こういった姿勢は大事にしていきたい」

石破氏「1億5000万は、党からでている。党が事業をやって、金を稼いだわけではない。政党助成金であり党費。そうすると、『私たちの党費こんなことに使われるの?』そう思う人が出るのは当然のこと。誤った使い道がなされたとは思っていない。しかし、それを解明する責務は自民党にあるんだろうという風におもっている」

-今後の党、政権運営にネットの活用は

岸田氏「ネットを通じて政治をアピールするということ、それは現代的な課題として、大変重要だと思うし、こういった傾向はますます強まっていくということになると思う。ネットを通じて、情報のやりとりの重みが高まってくるのではないかと思う。政府においても時代の変化、しっかりと感じなければならないし、受け止めなければいけないし、それを発信のツールとして、重視していかなければいけない」

石破氏「SNS活用は最大限やっていかなければいけない。それは大事なことだ。若い方が政治に関心を持つということは、つまり、次の時代にどんな日本にするかということは、若い世代が考えなければならない。そういう方々が政治に参加することで、世の中が変わる」

菅氏「これからは、SNSを駆使しながら、政党、個人の政治活動というのをどんどん広げていって、多くの皆さんに、さまざまな情報を提供し、判断いただくということは、極めて大事なことだと思っている」