豊島将之竜王(叡王=30)に羽生善治九段(50)が挑戦する第33期竜王戦7番勝負第2局の1日目が22日、名古屋市中区の万松寺で始まり、午後6時すぎ、後手の羽生が60手目を封じて1日目を終えた。豊島は初防衛が懸かり、羽生は前人未到の通算タイトル100期を目指す。

第1局に勝った豊島が2連勝でリードを広げるか、羽生が1勝を返してタイに持ち込むか。注目の第2局は、豊島が得意戦法の角換わりを採用。羽生が真っ向から受けて立った。第1局は超急戦から、竜王戦史上最短の52手で決着がついたが、第2局は昼食休憩に入った時点で、第1局を超える53手目まで進んだ。

両者は過去34回対戦し、羽生17勝、豊島17勝と互角。羽生は17年に竜王を奪取し、自身の通算タイトル獲得記録を99期に更新。だが、18年の名人戦、棋聖戦、竜王戦で敗れ、27年ぶりに無冠となった。将棋界のレジェンドがタイトル戦に登場するのは2年ぶりだ。持ち時間各8時間のうち消費時間は豊島が3時間41分、羽生が3時間53分。2日目は23日午前9時に再開し、夜までに決着する見込み。【松浦隆司】