新型コロナウイルスの感染拡大に伴い大阪市の一部地域では27日、飲食店への時短営業や休業要請が始まった。忘年会の稼ぎ時を失う飲食店からは「年が越せないかも…」と悲痛な声が漏れた。

大阪府の時短要請の対象は繁華街・キタとミナミを抱える北区と中央区全域で、接待や酒類提供を伴う飲食店など約2万5000軒。期間は12月11日までの15日間で、午前5時から午後9時までに営業を短縮するよう要請。感染症対策を取らないバーやナイトクラブなど「夜の街」関連の店舗とカラオケ店には休業を求めている。

3度目の時短要請となった大阪・ミナミで飲食店を経営する男性(41)は「忘年会シーズンで売り上げの回復を期待したが、もうダメかも…。いつ閉業になってもおかしくない」と嘆いた。

大阪・キタで居酒屋を経営する男性は(36)は「ダメージが回復しない中での時短要請は痛い。年越しできないかもしれない」と店の経営を危ぶんだ。

大阪・ミナミの串カツ店「串かつだるま」道頓堀店の主任、橋優作さんは「『Go To キャンペーン』で客足が戻ってきていた時期だけに、残念です。時短とキャンペーンの一時停止はダブルパンチです」と肩を落とした。