大阪府の吉村洋文知事(45)は23日、府庁で取材に応じ、政府の新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言の措置内容について「人流を大きく止める措置になっている。大阪府が提案したことをほぼ受け入れていただいた」と評価した。酒類を提供する飲食店や、百貨店など大型店舗の休業、プロ野球やJリーグなどスポーツイベントは原則、無観客での開催となる。

期間が25日から5月11日になったことに「僕自身は3週間から1カ月が必要という考え方ですが、国と協議しながら、この17日間、集中して強い対策を取ることが重要だと思う」と強調した。宣言を延長するかどうかについては「5月11日にどうなっているかは分からないが、大阪は医療体制はかなり逼迫している状態が続いている」と予想した上で「11日の前に判断することになる。医療の逼迫(ひっぱく)度合いも考慮する」とした。 府の対策本部会議では専門家から宣言の「期間が短い」との指摘もあった。吉村知事は「いまは長い、短いと言っても意味がないと思う」とした。大阪府は23日の新規感染者は1162人。1000人超えは4日連続。“医療崩壊”に直面する吉村知事は「いまコロナに罹患(りかん)したら適切な治療を受けられない状況にある」と危機感をにじませた。【松浦隆司】