藤沢里菜女流立葵杯(22)への挑戦権を争う、囲碁の第8期会津中央病院・女流立葵杯準決勝が15日、福島県会津若松市「今昔亭」で打たれる。前日の14日にはベスト4に勝ち上がった仲邑菫二段(12)牛栄子三段(22)加藤千笑二段(19)上野愛咲美女流棋聖(19)が現地入りし、対局会場で検分と会見を行った。

コロナ禍で昨年は同所での対局は行われず、東京・市ケ谷での開催となった。2年ぶりの会津対局の前日検分だけは、全員恒例の和服(対局は別)で登場した。

赤地の着物に紺のはかま姿で現れた仲邑は、あと2勝すれば史上最年少、12歳3カ月でのタイトル戦初挑戦となる。「福島は初めて。意識せず1局1局集中して頑張りたい」と、抱負を語っていた。対戦する牛とは直近、5月9日の女流本因坊戦本戦2回戦で激闘の末、白番(後手)1目半勝ちした。「負けに等しい碁。思い切ってぶつかっていきたい」と話した。

一方の牛は、「風景の美しい会津は初めて。着物も着られてうれしい。用意していただいた舞台にふさわしい囲碁を打ちたい」と張り切っていた。

もう1つのカードは上野対加藤。上野は「最近、ネット碁で負けてばかり。対面の囲碁で自分らしく打てるよう頑張りたい」と話した。加藤も「福島は初めて。自分らしい囲碁が打てるように」と語った。

準決勝の勝者は16日、同所で行われる挑戦者決定戦に進出。それに勝てば、藤沢との挑戦手合3番勝負第1局が18日、同所で打たれる。【赤塚辰浩】