東京都の小池百合子知事(69)は17日、都庁で定例会見を開き、特別顧問を務める「都民ファーストの会」に所属していた木下富美子都議(54)が自動車運転処罰法違反などの疑いで書類送検されたことを受け、「私自身も応援したことは大変恥じるべきことだと思っております」と述べた。

7月の都議選では木下都議の事務所を訪問するなどして応援に入り、板橋選挙区での当選を後押しした。直後に、選挙期間中の無免許運転での人身事故が発覚。すでに都民ファから除名処分を受けている。「無免許運転であるとか、ぶつけてケガを負わせたり、言語道断だと思います。範を示すべき人が、その逆を行くということは、厳しいの一点に尽きる。厳しい現状を自身でしっかり受け止めて判断してほしい」と議員辞職も促した。

18日から26日までの「シルバーウイーク」を前に、新型コロナウイルス感染防止対策の徹底も呼びかけた。さらに「高校受験を控えているので」と、都が行っているワクチン大規模接種会場で、都内の中学生3年生を接種対象者に加えることを公表。予約開始は17日午後4時半からで、対象会場は都庁北展望室ワクチン接種センター、都庁南展望室ワクチン接種センター、立川北ワクチン接種センターの3カ所とした。

新たな取り組みとしては、早期収束に向けたワクチン3回目接種の有効な方法を検討するための研究に着手したり、中小企業や大学等が実施する職域接種費用の上乗せ支援を決定。経済再生や回復に向けては、飲食事業者に対するテイクアウト専門店の出店費用助成、本格的な営業再開を目指す飲食業者に対する専門家派遣、ホテル・旅館業や旅行業者などの収益力向上の取り組みへの支援、宿泊施設を活用したサテライトオフィス提供を23区内にも拡大することなどを加えた。

感染状況や医療提供体制を考慮しながら、飲食店の影響時間短縮や酒類提供制限などを含めて、現在の措置を修正することも検討しているが、「これまでご協力くださった方に、どう応えていくかが重要だと思う。隣は開いているけれど、うちは頑張っているというところをサポートしてあげたい」と心境を明かした。【鎌田直秀】