東京・上野動物園は21日、双子のジャイアントパンダについて、近況を報告した。来年1月12日からの公開に向けて、18日に室内展示室に移動した。雄のシャオシャオと雌のレイレイにとっては初めての場所だが、室内に設置されている木に登ったり、じゃれ合ったりするなど、活発に動き回っていたという。移動後も、母乳に追加して与えている人工乳をしっかりと飲んでおり、特に問題はない。

子どもたちに先立って、母親シンシンが、出産前まで暮らしていた室内展示室の環境に慣れる練習を始めた。16、17日の日中、屋外放飼場を通って久しぶりに室内展示室に戻ったが、落ち着いてタケを食べたり、休息をとったりしていた。18日に子どもたちも移動し、以降、母子は室内展示室と隣り合った寝室で飼育されている。同園は公開に向け、人の動きや物音に慣らす練習を非公開で慎重に進めていくという。

双子はともに健康で、体重は20日=180日齢時点で、シャオシャオが12・05キロ、レイレイが12・75キロ。

公開に向けて、21日午後1時からは、専用サイト(同園HP参照)で観覧の抽選申し込みの受け付けが始まった。母子は来年1月12日から、西園の施設「パンダのもり」で午前10時~正午に公開。観覧は各日最大1080人を予定し、観覧時間は1人当たり1分間程度という。

父親リーリーとお姉さんのシャンシャンも、元気にすごしている。この日公表された動画では、ハズバンダリートレーニング(動物の健康な飼育と人間の安全な作業を目的として、動物に自発的な行動をとらせるための訓練)の様子も紹介されている。シャンシャンは、飼育係の指示に対して口を開けたり、前足を出したりするなど、さまざまな項目に取り組んでいるという。