将棋の史上最年少4冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖=19)が渡辺明王将(名人・棋王=37)に先勝した、第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第2局が大阪府高槻市「山水館」で行われた。22日午前9時からの2日制で始まった対局は、23日午後4時15分、98手で後手の藤井が勝ち、2連勝となった。

敗れた渡辺は、「後手8八歩(52手目)のところで、先手同金で取ったのがまずかったかもしれない。やっていろときはしょうがないかなと思っていたが、進んでいくうちに、そこを過ぎてからダメにしているように思った。封じ手の後は、だいたいこんな感じかなという手順だった。後手9七竜(80手目)から後手6七香(82手目)でもうちょっとあやがあるかなと思っていたが、ぜんぜんだめだった」と振り返った。

角換わりで始まり、初日午後はお互いに長考を繰り返した。後手の藤井に攻めかかられる形で封じ手を迎えた。2日目はさらに激しい攻めに屈した。過去6回登場している王将戦で、立ち上がりの連敗はない。立て直しが急務だ。

第3局に向けて、「本局は内容が良くなかったので、もうちょっとまともな将棋を指せるようにやっていきたい」と話していた。

第3局は来週29、30日、栃木県大田原市「ホテル花月」で行われる。