将棋の藤井聡太叡王(竜王・王位・王将・棋聖=19)が出口若武六段(27)の挑戦を受ける、第7期叡王戦5番勝負第3局(主催・不二家、日本将棋連盟)が24日、千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で行われ、先手の藤井が109手で勝利し、開幕3連勝で初防衛に成功した。5冠を堅持した。タイトル戦の連勝を13に伸ばし、羽生善治九段(51)の記録に並び、歴代2位タイになった。

終局後、記者会見に臨んだ藤井叡王の主な一問一答は以下の通り。

-叡王初防衛の率直な気持ちを

藤井 本局は中盤から終盤にかけて苦しい場面が続いた。最後も負けの場面もあった。実感はまったくありません。きょうの将棋を振り返ってどうだったかなと思っているところです。

-タイトル戦が終わっても、課題を話すことが多い。これまでプロの公式戦で会心譜と思ったことは

藤井 まったくないわけでないですが、振り返ると、ここは少し読めてなかったポイントは常にある。1局を指すごとに課題はあると思っています。

-タイトル戦歴代2位の13連勝。通常の公式戦よりもタイトル戦に強いのは

藤井 最近はタイトル戦の番勝負に星が集まっている。もちろん、大きな舞台で結果が出せているのはうれしい。ただタイトル戦以外でも向上させなければいけないと思っている。

-棋聖、王位とタイトル防戦は続く。獲得するというモチベーションがない中、モチベーションの低下はないか

藤井 タイトル戦に出る上で防衛か挑戦かは大きな違いはないと思っている。大きな舞台で対局していけることをモチベーションの1つにしてやっていきたい。

-大盤解説会で出口六段が泣かれていた。横にいてどんな気持ちだった

藤井 終盤はこちらが、ずっと苦しい展開が続いていたと思う。出口六段からすれば、そういうふうに思われるのは自然。自分であってもそう思うところはあるのかなと思う。

-これでタイトル獲得数は通算8期。加藤一二三九段、木村義雄九段と並ぶ歴代9位に浮上した

藤井 加藤九段、木村九段のときのタイトル数が違う。並んだという気持ちはない。昔の棋士の棋譜は勉強になるので、学んでいきたい。