天皇、皇后両陛下が12日、東京都千代田区のホテルニューオータニで開かれた「日本遺族会創立75周年記念式典」に出席された。

天皇陛下はあいさつで「私自身が戦争を体験しておりませんが、子どもの時から折に触れ、両親を始めとする方々から戦争についての話を聞いてきました」と述べ「戦争の記憶が薄れようとしている今日、深い悲しみを経験され方々の、平和な世界実現への強い願いが、戦争を知らない世代に広く伝えられることが大切である」と語った。

式典には岸田文雄首相や衆参両院議長、各都道府県の戦没者遺族の代表ら約200人が出席した。岸田首相は「政府としては、いまだ争いが絶えることのない世界で、歴史の教訓を深く胸に刻み、世界の平和と繁栄に力を尽くして参ります」と話した。

日本遺族会は1947年に「日本遺族厚生連盟」として結成した。会員世帯数は19年時点で57万世帯。