陸上自衛隊郡山駐屯地(福島県)に所属していた元1等陸士、五ノ井里奈さん(23)が訓練中に男性隊員から性被害を受け、訴えた問題について、防衛省は29日、全面的に謝罪し、東京・永田町で五ノ井さんに直接謝罪した。

防衛省は内部調査で2020年秋から昨年8月にかけて訓練中に複数の男性隊員が五ノ井さんを押し倒すなどの行為を確認した。関与した隊員の特定を進め、速やかに懲戒処分にする。

五ノ井さんも出席した会見で「防衛省の認識は性的な発言や嫌がらせと思っているのか」との質疑に防衛省の町田一仁人事局長は「違います。セクハラもハラスメントもあった。性暴力であったと認識しています」と述べた。

五ノ井さんは声を震わせ「私に性的被害を加えた人たちが、私に面と向かって謝ってくれるまであきらめません」と語り「今後、このようなことのないように野営地にカメラを設置するなどの対策をしてほしい」と対処法なども指摘した。